感染症BCPの作成、運用のポイント
感染症発生時の対応(平時対応)
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体制構築・整備
組織全体を横断的に統括できるよう、対策本部は病院管理者をトップとして、各部署の代表者で構成する。
院内の特定の部門のみで対応してはならない。
- 有事には対策本部を設置
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- ・組織全体を横断的に統括できるよう、対策本部は病院管理者(院長、副院長、事務長)などをトップとして、各部署の代表者で構成する。
- ・構成メンバーが感染した場合の代行者および必要な権限委譲が行われるようを決めておく
- 組織横断的なタスクフォース・ワーキンググループを設置
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・タスクフォース・ワーキンググループとは対策本部の下位組織であり、対策本部の決定を実行に移す実行部隊であり、現場からの情報を対策本部に上げる役割も担う
- 対策本部設置後は定期的に会議を開催
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- ・対策本部設置後は定期的に会議を開催する。
- ・状況に応じて会議の頻度は変更しても良い。
- ・会議の決定事項は速やかに周知する。
感染防止に向けた取組の実施
・平時から感染防止に向けた取り組みを実施することをBCPに記載する
- 感染症に関する最新情報の発信
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- ・種々の感染症の状況や政府・自治体の動向等の情報収集をする
- ・職員に向けて、共有する
- ・誰が、どういう頻度で、どのようなやり方で、を明確化する
- 感染症対策の定期的な訓練の実施
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- ・PPE着脱訓練については、一部の診療科や職種だけではなく、患者対応に関わる全職員(委託職員、派遣職員を含む)を対象とする
- ・その他の患者対応に関わる訓練(例: 発熱外来の設置・運用、透析患者の受け入れ等)については、優先順位を考えた上で、計画、実施する。
- 職員の体長管理、連絡網の作成
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・連絡網には人事異動・連絡先変更の反映を随時行う。定期的に連絡網を見直す。
防護具、消毒液等備蓄品の確保
・平時から物品の管理者を決め、必要な物品をリストアップし、把握しておくこと。
- 物品の管理を担当する責任者を決定
- 備蓄しておく物品とその量を検討
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- ・施設の特性に応じて検討する。
- ・感染症患者に使用できる医療機器(人工呼吸器や透析機器など)も事前に把握しておく
- 払底時の対応を協議
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・物品払底時の対応は
感染予防のための個人防護具(PPE)の基礎知識2022年
が参考になる
研修・訓練の実施
・作成したBCPを関係者と共有し、研修、訓練を行う
- 関係者と共有
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- ・BCPを作成後、関係者によるBCP内容の読み合わせ、ロールプレイング、ワークショップなどを実施する。
- 研修/訓練の実施
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- ・BCPの訓練は定期的(年1~2回)に行い、訓練で見られた問題点は速やかに修正しBCPに反映する。
- ・BCPの内容は多岐にわたる。よって一度に全ての項目の訓練を実施する必要はなく、部分を取り出して訓練を行う事が現実的である。
BCPの検証・見直し
・訓練等で確認した課題をBCP に反映させるなど、定期的に見直しを行う。
- 訓練で判明した課題を反映
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- ・訓練ではBCPの計画、運用の点検を行って内容を評価する。訓練で挙がった課題は本番では確実に問題となるので、訓練の結果判明した課題は確実に是正していく。
- 定期的な見直し
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- ・見直しを確実にするため、見直しのタイミングは決めておく(人事異動の時期、防災月間(9月)など)
- ・感染症パンデミックは長期的、かつ流動的に状況が変化することが想定される。このため、状況によってBCPの見直しが必要である。