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エボラウイルス病
更新日:2024年5月28日
エボラウイルス病(EVD)2016年1月20日更新
エボラ流行収束に向けた取り組み
西アフリカのエボラウイルス病は、国境なき医師団・WHOおよび複数の海外からの支援と各国の保健省等の協力により、収束への努力が続けられています。潜伏期間の2倍以上新規症例が発生しないことでエボラフリーとなったことを確認し、国やWHOが公表をしています。
この確認の後も、死亡事例についてエボラ検査を行う強化サーベイランスが行われています。この中で把握された症例については、接触者への対応を迅速に開始し、その後の感染拡大を食い止める策が講じられています。
日本国内では、海外に行く人たちへの注意喚起、空港や港における健康相談等の支援が続けられています。注意喚起の期間が終わったあとも、未知の病原体はじめ感染症の危機管理が終わることはありません。海外に行く方への情報提供、帰国後体調不良者に対応する際の初動からはじまる2次感染予防を周知していく必要があります。
今回の西アフリカでのエボラウイルス対策の支援の活動の経験をもとに、外務省・JICAの国際緊急援助の枠組みの中に感染症対策チームが発足することになりました。
国立国際医療研究センター 国際感染症センターからも、大曲センター長、加藤 国際感染症対策室 医長、堀 感染症対策専門職が立ち上げの作業部会のメンバーとして協力をしています。
関連情報
外務省・JICA 国際緊急援助隊・感染症対策チームの立ち上げについて (2015年10月20日)
外務省 緊急・人道支援 国際緊急援助
WHOのとりくみ・情報
Ebolaのページ http://www.who.int/csr/disease/ebola/en/
流行時直接的な影響を受けていない国に対しては、
- 流行地域に対する渡航や貿易の全面的禁止は行うべきではない
- 流行地域への渡航者に対して関連情報を提供する
- エボラ出血熱患者を検知・調査・管理できるよう準備する
- 一般国民に対して、エボラ出血熱の流行状況と暴露リスクを低減するための方法に関して正確な情報提供を行う等の勧告等が行われました。
厚生労働省の初期対応
エボラ出血熱ページを新設(8月8日)関連の通知はこちらからさがしてください。
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/ebola.html
国立感染症研究所のとりくみ・情報
エボラウイルス病関連のページ
10月16日 IASR <速報>一般市中病院に来院した西アフリカからの帰国者における熱帯熱マラリアの一例
http://www.nih.go.jp/niid/ja/id/628-disease-based/ma/malaria/idsc/iasr-news/5082-pr4173.html
12月22日 IASR <速報>エボラ出血熱流行地からの帰国者における熱帯熱マラリア症例
http://www.nih.go.jp/niid/ja/malaria-m/malaria-iasrs/5276-pr4192.html
【東京都のとりくみ・情報】
エボラウイルス関連のページ
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/iryo/kansen/ebora.html
【国立国際医療研究センター 国際感染症センターのとりくみ】
- ■エボラ出血熱対応の準備に役立つ『ウイルス性出血熱-診療の手引き-』第1版、および、当院における診療フローチャート等を「一類感染症に備える」のページに掲載しました(2015年1月16日)
- ■10月8日より、第一種指定医療機関とのコラボレーションで開催していた「一類感染症対策ワークショップ」が2月に終了しました。 ワークショップで得た学びについて報告書を作成中です。開催の様子はFacebookでもお知らせ中です。(2015年1月6日)
- ■国立国際医療研究センター国際感染症センターでは、西アフリカのエボラ対策支援活動に参加する日本人専門職の安全と業務遂行支援のため、出発前研修を開催し、2015年3月1日に3回目を終えました。対象は、WHO GOARNその他、公的あるいは民間団体活動を通じて現地での支援活動を行う方で、費用は無料。厚生労働省健康局結核感染症課の後援・協力で開催しました。
- ■当院の取り組み事例として、当センターの宇都宮 国際医療協力局長とDCC加藤医師による対談が、病院ホームページに掲載されました(2014年9月25日)。
当センターは、WHOのGlobal Alert and Response Network(GOARN, 地球規模感染症に対する警戒と対応ネットワーク)の参加施設として、平時より国外の感染症の情報のモニタリングや専門機関との連携を行い、WHOのミッションに専門家を派遣しております。
今回の西アフリカでのエボラウイルス感染症への支援として、国際感染症対策室 医長である加藤康幸 医師が今年度2度目のリベリアでの活動を行い、無事帰国をしました。(参照: 厚生労働省 8月1日報道発表)
9月にNCGMメディアセミナーとして報告会を開催しました。また、当センターは「高度専門医療に関する研究等を行う独立行政法人に関する法律」の第16条の規定にあるとおり、感染症の臨床、研究、教育、国際協力を展開するナショナルセンターとして、国内でともに感染症診療の実践と質の向上に取り組む医療機関の支援を行っております。日本国内では2015年3月14日現在、エボラウイルス感染症のリスクは発生しておらず、流行地に渡航への注意喚起、帰国後体調不良者への速やかな専門医療機関への受診を促す等、平時から大切な啓発が行われています。海外渡航者の増えるシーズンでもありますので、最前線の感染症診療に取り組む医療従事者の安全と適切な医療のため、ご関係の皆様とのよりよいコミュニケーションをこころがけてまいります。
ご支援のほどよろしくお願い申し上げます。
最新の情報はFacebookでも紹介をしています。
関連情報
1.日本語での最新情報
- 厚生労働省 エボラ出血熱ページ
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/kekkaku-kansenshou19/ebola.html - 国立感染症研究所 感染症疫学センター
http://www.nih.go.jp/niid/ja/from-idsc.html - 厚生労働省 検疫所ホームページ FORTH
http://www.forth.go.jp/ - 外務省 海外安全情報ホームページ
http://www.anzen.mofa.go.jp/
2.英語での最新情報
- WHO エボラのページ
http://www.who.int/csr/disease/ebola/en/ - WHO IHR PHEIC
http://www.who.int/ihr/procedures/pheic/en/ - 米国CDC
http://www.cdc.gov/vhf/ebola/ - ヨーロッパCDC
http://www.ecdc.europa.eu/en/healthtopics/ebola_marburg_fevers/pages/index.aspx
3.その他参考情報
- 日本赤十字社「リベリア、エボラ出血熱の感染拡大を断ち切るために」
http://www.jrc.or.jp/kokusai/news/l4/Vcms4_00004498.html - 国境なき医師団 エボラ出血熱対策活動
http://www.msf.or.jp/news/ebola.html - 「特別編 ベトナムのSARS制圧:日本の支援の果たした役割」
http://www.rieti.go.jp/users/foreign-policy/s003.html - 「重症急性呼吸器症候群(SARS)感染拡大に対する国際緊急援助隊専門家チーム」
http://www.jinji.go.jp/sousai/016/016group02.html - 外務省 TICAD IV 年次進捗報告書 感染症対策支援
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/ticad/report/measures/2-3.html - 外務省「アフリカの現状と日本の対アフリカ政策」
http://www.mofa.go.jp/mofaj/area/africa/monitor_shiryo.html - 改訂国際保健規則 国内外進捗状況(平成20年)
http://idsc.nih.go.jp/training/20kanri/pdf/Sep.19_3.pdf - 感染症危機管理実地要項
http://www.mhlw.go.jp/general/seido/kousei/kenkou/kansen/ - 厚生労働科学審議会 危機管理部会
http://www.mhlw.go.jp/stf/shingi/2r98520000008f2q.html#shingi127765 - 厚生労働省の国際協力
http://www.mhlw.go.jp/bunya/kokusaigyomu/asean/asean/pamphlets/jpn_pamph_2.pdf - 国立感染症研究所 国際協力室
http://www.nih.go.jp/niid/ja/international.html - 国際緊急援助隊の派遣に関する法律
http://law.e-gov.go.jp/htmldata/S62/S62HO093.html