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ジカ熱

ジカ熱/ジカウイルス感染症(Zika Fever, Zika Virus Infection)
2016年3月13日更新

国立国際医療研究センター国際感染症センターでは、これまでに経験した日本人の症例について広く日本の医療・公衆衛生関係者と共有するため、国立感染症研究所 IASRで報告を行っています。

海外の専門誌での発表

正確なメディア情報を支援するために、報道機関の取材希望にも対応をしています。

ジカ熱についての参考資料を作成いたしました(2016年1月20日)

  DCC zika factsheet 20160120(PDF:436.1KB)

海外からもどって体調不良・不安の相談先 医療機関からの患者紹介

  • 空港や港の「検疫所」で健康相談をすることができます。
  • 「輸入感染症(海外で感染して国内にもちこまれる感染症)」に詳しい医師のいる医療機関については保健所でも相談できます。

 参考:日本感染症学会ホームページ 蚊媒介感染症専門医療機関一覧

国立国際医療研究センター 国際感染症センターでは常時 帰国後の体調不良の方の受診を受け付けております。

海外にでかける・でかけた方の健康ーTravel Healthーのスペシャリストが対応をしております。 受診のご相談は「トラベルクリニック」受付にご連絡ください。

注:当院では検疫所が作成した紹介状は他の医療機関からの紹介状と同じように対応をいたします。忘れずご持参ください。

注:発熱や咳(せき)、発疹(皮膚のぶつぶつ)などの症状がある場合はマスクをしていらしてください。

医療機関からの問い合わせ:

国際感染症センター(DCC)国際感染症対策室へご連絡ください。渡航歴のある患者さんについてはその日の担当医が対応いたします。電話での相談対応はしておりません。予約をしての受診をご案内しています。

電話番号:03-3202-1012     <休日・夜間> 代表電話番号:03-3202-7181

受診ではなく、ジカウイルス感染症についての一般的なご質問は、まず厚生労働省のQ&Aをご確認ください

ジカウイルス感染症/ジカ熱 基本情報

【厚生労働省 ジカ熱 Q&A】 http://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/0000109899.html

ジカウイルス感染症/ジカ熱とは

蚊に刺されてなる感染症のひとつです。日本国内では流行をしていない感染症ですが、流行地に観光や仕事などででかけた方が現地で蚊に刺されて感染し、帰国してから発症する場合があります。潜伏期間は2日から7日(~12日)です。

流行している地域(地図 米国CDC

ジカ ウイルスは1947年にウガンダのジカでみつかったウイルスで、アフリカ、南アジア、東南アジア、中南米での流行が確認されています。ジカウイルスが流行している地域では他の感染症なども流行しています。出発前には出かける先にどのような健康のリスクがあるかFORTHで確認をしましょう。

海外に出かけた後に体調不良で病院を受診する際は、まずは病院に電話をし、渡航歴(とこうれき)「●月●日から●日まで●●に滞在していました」を医師やスタッフに必ず伝えましょう。

予防

蚊にさされてなる他の感染症の対策と同じです。

流行エリアにいかない、蚊にさされやすい時間帯の外での活動を避ける、刺されないよう備えをすることが重要です(虫除け剤、長袖、蚊帳の準備など)。 感染したヒトと同じ場所にいたりしても他のヒト直接病気がうつることはありません。血液や体液での感染が疑われる例が報告されており、コンドームの使用等が勧められています。疑問や不安がある方は出発前にトラベルクリニック等でご相談ください。

ジカウイルス感染症の予防ワクチンはありませんが、流行している地域では他の感染症のリスクもあるため、他のワクチン接種を含め、出発前の健康アドバイスを受けることをお勧めします。

症状

感染しても全員が発症するわけではありません。8割の方は症状がないか、症状が軽いため気づきません。病院に行くことを考えるような事例では、発熱、頭痛、眼球結膜充血、皮疹、筋痛、関節痛等があり、デング熱やチクングニア熱の症状によく似ています。数日で治ることがほとんどです。流行地へでかけても、何も症状がない場合は病院を受診したりする必要はありません。

診断

最近問題になった日本では流行していないウイルスのため、通常の診療所や病院で行う検査の中には含まれていません。医師が必要性を考えた場合のみ検査が検討されます。ジカ熱が流行している地域では、デング熱を含め、他にも考えるべき感染症があります。医師が総合的に判断をします。

治療・症状に対して行うケア

特別な治療法はありません。水分を十分にとって安静にします。解熱剤や痛み止めを使う場合は、(デング熱が否定されるまでは)アスピリンやアスピリンを含む薬剤、その他の非ステロイド系消炎剤(イブプロフェンなど)は出血のリスクが高くなることがあるので使わないようにしましょう。自分が持っている薬について確認が難しい場合は、すぐに飲まずにかかりつけの薬局の薬剤師に相談をしましょう。体調について不安や相談がある場合は病院に相談をしましょう。

医療機関での感染対策

ジカ熱については通常の標準予防策のみですが、渡航歴のある患者さんでは他の疾患の精査が終わるまでは、症状に応じて感染予防策をとることをお勧めします。複数の感染症が同時に診断される場合もあります。

 診断をした医療機関から保健所への届出 

2016年2月15日から「4類感染症」としての届出が必要です。 

 ジカ熱情報

より詳細な情報が必要な方は下記のサイトでご確認ください。

 米国CDC によるガイダンス・参考資料